行きずらい?行きづらい?どっちが正しいのか。

日本語には、発音が似ているために誤用されがちな言葉がいくつもあります。
その代表例の一つが「行きずらい」と「行きづらい」です。
どちらの表記が正しいのか、またその意味や使い方について詳しく解説していきます。
さらに、誤用の背景や、正しい表記を意識するためのポイントについても具体的な事例を交えてご紹介します。
Contents。
1. 正しいのは「行きづらい」
結論から言うと、正しい表記は 「行きづらい」 です。
これは、「行く」という動詞に「辛い(つらい)」という形容詞がついた形です。
「~づらい」は「(~するのが)困難である」「やりにくい」という意味を持つ言葉で、「話しづらい」「歩きづらい」などと同じパターンの表現です。
一方、「行きずらい」は誤った表記です。「ずらい」という言葉自体が日本語には存在しないため、文法的にも間違っています。
2. なぜ「行きずらい」と間違えやすいのか?
2-1. 発音の影響
「づ」と「ず」は、現代日本語において発音がほぼ同じになっています。
そのため、会話の中で「行きづらい」と聞いても「行きずらい」と混同しやすく、誤った表記が生まれる原因となっています。
2-2. 誤変換や予測変換
スマートフォンやパソコンの日本語入力システムでは、予測変換によって誤った表記が出てくることがあります。
たとえば、「行きづらい」と入力しようとした際に、「行きずらい」と誤変換され、そのまま気づかずに使用してしまうケースも少なくありません。
3. 「行きづらい」の正しい使い方
「行きづらい」は、「行くことが困難である」「行きにくい」といった意味で使います。
以下に、具体的な例を挙げてみましょう。
3-1. 日常会話での使用例
- 「この道は狭くて車が通りにくいから、行きづらいね。」
- 「駅から遠くて、ちょっと行きづらい場所だね。」
- 「夜は暗くて道が分かりにくくなるから、行きづらくなるよ。」
3-2. 「~づらい」の他の例
「行きづらい」のように「~づらい」を使った表現は他にもあります。
- 見づらい(「見る」+「辛い(つらい)」)
- 例:「小さい字が見づらいので、拡大コピーしました。」
- 聞きづらい(「聞く」+「辛い(つらい)」)
- 例:「周囲がうるさくて、話が聞きづらい。」
- 言いづらい(「言う」+「辛い(つらい)」)
- 例:「相手に失礼になるかもしれなくて、正直な気持ちが言いづらい。」
- 歩きづらい(「歩く」+「辛い(つらい)」)
- 例:「砂利道でヒールを履いていると歩きづらい。」
このように、「~づらい」は「何かをするのが難しい・困難である」という意味を表す際に用いられます。
4. 正しい表記を守るためのポイント
4-1. 日本語入力システムを活用する
Google日本語入力やATOKなどの日本語入力ソフトには、辞書登録機能があります。
ここに「行きづらい」を登録しておけば、誤った「行きずらい」を使うことを防げます。
4-2. 校正ツールを活用する
文章作成時に誤用を防ぐには、文法チェックツールを活用するのも有効です。
「Just Right!」や「文賢」などのツールを使えば、誤った表記を指摘してくれるので、正確な日本語を書く習慣が身につきます。
4-3. 例文を意識する
「行きづらい」を正しく使うためには、普段から適切な例文を意識することが重要です。
上記のような例文を覚えておくことで、自然と正しい表記を選べるようになります。
5. まとめ
「行きずらい」と「行きづらい」の違いについて解説しました。
正しい日本語を使うことで、読み手に分かりやすく伝わる文章が書けるようになります。
ぜひ、この機会に「行きづらい」の正しい使い方を意識してみてください!